農業系公務員受験のログ

農業系公務員受験のログ

既卒が農業系公務員試験を受験した記録です。アホなので3回目でようやく県庁に合格しました。

公務員試験(農学系)に3回目で合格した既卒ニートが、受験生たちに伝えたいこと

 

挨拶

お疲れさまです。
コロナウイルスの第3波がやってきていますが受験生の皆さんはいかがお過ごしでしょうか?

筆者は2020年度の試験に合格できて進路を決められたので、色々あって今地方でアルバイトをしております。
未来が保証されたニート最強です。


さて、今回の記事はタイトル通りです。
長々と書いても仕方ないので、ざっくり簡潔に書いていこうと思います。

 

 

 

筆者の基本情報

年齢
:27(受験時)

職歴
:民間1年ちょい(SE)、地方自治体アルバイト1年(庶務)

受験区分
:農学系

受験歴
:1年目;県庁(不合格_論文書ききれず)
:2年目;国家一般職(不合格_筆記低すぎた)、県庁(不合格_10点足りず)
:3年目;国家総合職(辞退_面接バッティング)、国家一般職(最終合格)、県庁(最終合格

 

合格できたのはコロナウイルス感染拡大の初年度でした。
それも含めて事情が異なる読者の方も多いかと思いますが、何かしらの形で転用できる情報を乗せられると思います。
ちなみに受験して合格をいただいた県庁は地元ではありません。

 

※試験区分の関係で、基本的に農学系受験を念頭において書いていきます。

 

するべきこと

公務員試験を受ける上で受験生がするべきことは
①筆記試験の勉強
②官庁、業界研究
③面接の準備(自己分析、本番想定の練習)
主にこの3つです。

色んな参考書や雑誌に書いてある超基本的なことです。
乗り切った後に思うと至極当たり前のことですが、アホなのでこの三本柱の重要性に気付くまで2~3年もかかりました。
②と③を疎かにしていたことが、不合格が続いた主因だと思っています。


①筆記試験の勉強

がんばれ。
今回伝えたいことは勉強方法のノウハウではないので割愛します。
後々書くかもしれません。
一言で言うならば、「志望官庁よりもレベルの高い官庁も受験しろ」です。
そうすれば間違いないです。


②官庁、業界研究

国家

白書を読め

食料・農業・農村白書です。
これを読めば、農業が現在どのような状況にあるのかがよく分かるので、国家組以外も読む価値があります。
志望動機作りにも組み込むことができるので、読んでいるかいないかで二次試験以降の手応えが如実に分かれると思います。
文量がそれなりにありますが、絶対にきちんと読むべきです。


講演会へ行け

コロナ時勢になってしまい、かつて開かれていたモノたちが現在も開催されているのか分かりませんが、世の中では講演会というものが多く開かれています。
農業従事者向け、業界メーカー向け、研究者向け、学生向け、公務員試験受験者向け、等々色々な毛色のものがあります。
その内容を全て吸収しろとか、業界に知り合いを作れとか、そんなレベルの高いことをする必要はないです。
リアルに産業に着手している人たちの話を聞くことで、無意識にアンテナが立つようになり、興味の幅を広げたりモチベーションを上げることができます。
また今業界でホットな話題を掴めるので、面接等々でも役立ちます。


霞が関に通え

・上記トピックに連動したもの

自分はN省しか受験しなかったので他の省庁は分かりませんが、N省は秋~冬にかけてかなりの回数で講演会を開いています。
国が主催している講演会は実際に働いている職員の方(しかも大体えらい人)が、従事している業務の深いところまで、分かりやすく解説してくれるので、農政に興味を持っている人であれば面白いと感じる話題が多いでしょうし、国の農政がいかに幅広いものであるか知ることができると思います。
もう1月下旬なのであと今年度はあとどのくらいやるのか分からない&コロナ下で状況が変わっているかもしれませんが、遅いことはないはずなので、調べて参加しましょう。

 

・何度も通っている内に顔を覚えてもらえる

自分は不合格になった年の秋、次回の試験までこの一年どう過ごそうかと悩んでいたところ、N省が就職相談を受け付けていたので試しに問い合わせしました。
そして、官庁訪問等々でお世話になった人事担当の方とサシでお話する機会をいただけました。
じっくりと聞きたいことを聞くことができましたし、講演会等も合わせてそうやって通っていると自然と顔を覚えてもらえるもので、その実感が湧くと不思議とやる気が出てくるというものです。
翌年の4月には担当者の方が変わってしまったので、せっかく人事担当の方と築いたコミュ(勝手に思うだけならタダ)がリセットされてしまったと少し落胆したのですが、新しい担当者の方にも懇意にしてもらっていた気がするので、コイツは意欲の高いやつだという引き継ぎされていたのかもしれません。
まぁそれは冗談ですが、それで良いように自己暗示できればこちらのものなので、やっぱり霞が関には通うべきだと思います。

 

官庁訪問の緊張度が全く違う

選考の場で初めて降り立つのと、数回行ったことがあるというのでは緊張の度合いが倍以上違います。
場馴れのためにも行くべきです。

 


地方自治

白書を読め

私が受験した県では「○○県xか年計画」みたいなものがありました。多分どこの自治体にもあると思います。
国と違って地方自治体では受験する試験科目の分野のことだけでなく、自治体の基本情報は薄く広く頭に入れておいた方がいいため、それを網羅するのにうってつけです。
国の白書と比べるとおそらく該当職種の産業については情報が少ないと思いますが、国の白書も合わせて読むことでカバーできます。
職種の産業については国の白書、受験する自治体の地域のことについてはその自治体の白書、のように読み分けると良いと思います。


受験する県、市に足を運べ

実際に地域を見て回るのは大切です。ネタ作りになります。
面接等で質問された時、ネットで調べて暗記したことを思い出すのと、実際に見て聞いて触れたことを思い出すのとでは回答の質に明らかに差が出ます。
自分は受験した自治体が地元ではない場所だったため、小旅行気分を味わえて単純に楽しかったです。
例えばですが、自分は直売所を回ったり、県庁が主催している定期市(県庁前で地元の農作物を販売するイベント)で役所がブランド化を推進している農産物を買って食べ、役所の人と話したりしました。


HPを舐め回せ

役所のHPは作りがお粗末で情報不足なことも多いですが、案外面白い情報も乗っているものです。
上記した道の駅や、定期市が開かれていることもHPを眺めていて知りました。
そういうネタ集めとして有効だと思います。
お国にも同じことが言えます。


知事会見を見ろ

自治体で最も問題になっていることが取り上げられるのでリアルタイムな情報収集として使えるというのもありますし、リーダーがどんな人なのか知っておくのは地味に大事です。
知事会見を見るとやっぱりその人がどんな人なのか気になるもので、その流れでwikiなんかを調べるワケです。(調べてください)
自治体のトップに立っているような人って、やっぱりすごい経歴を持っているもので、スゲー人なんだなぁと思うとちょっとやる気が湧いてきたりするものです。
また、以前官庁訪問の記事でも書きましたが、なんとなくでも働いている人の顔をイメージできるかできないかでは結構違います。
俺はそこまで調べたんだから大丈夫!という謎の自信につながるのもあります。
自分は、「政治家の人ってこういう喋り方をするんだなー」みたいな、その程度の感覚で流し見していました。

 

 

③面接の準備(自己分析、本番想定の練習)

予備校へ行け

自分はLecで論文と面接の講座を受講していました。
筆記を独学でこなしたとしても、この2つだけは絶対に予備校へ行った方がいいです。
この2つは一人では絶対に対策できません。
友人や教授を利用できる人はいいですが、自分のような既卒ニートは詰んでいるので頼るほかありませんでした。
不合格になった年は、面倒臭さとお金が勿体ないという理由から「まぁなんとかなるっしょw」と自分に言い訳をして利用しませんでしたが、現実は甘かったです。
蓋を開けてみたら点数がめちゃくちゃ上がったかというとそんなことはありませんでしたが、予備校に通うことで講師から色んな話を聞くことができたのが良かったと思います。
試験そのもののこと、公務員に関する雑談、世の中の情勢、もろもろです。
それにより公務員試験そのものへのモチベーション維持ができる&危機感を持つことができるので、「該当の試験そのものの点数が上がるとは限らないが結果に直結する」ものだと思います。
講師の方との相性はあると思うので無責任にオススメはできませんが、渋谷校の白取先生の講座はどちらもとても良かったです。
(不合格になった年にも他の講師の講座を受講していたのですが、合格した年は白取先生の講座を受けて20点上がりました)

 

  

④その他

霞が関ばたけ

農林水産省の職員さんたちが運営しているイベントです。
農学系の受験生は絶対に参加する価値があります。
概要はHPを参照して下さい。

kasumigasekibatake.jp

コロナ以前は月に2回、都内で早朝から対面形式で行われていましたが、現在は月1オンライン形式で開催されているようです。
自分は東京の山奥から通っていたのでほぼ始発で家を出ていたのですが、いい時代になりましたね(諸説ある)

農業従事者や業界人から農業に興味のあるママさん学生さん、ニートにいたるまで幅広い肩書の人が参加します。
ニートは私だけだったかもしれません。
興味があれば誰でも参加OKと公言されている通り、年齢や肩書に関係なく受け入れてくれる懐の深さがあります。
空気というか雰囲気がとても優しいです。
対面形式の時代は、公演終了後に自由に雑談する時間が設けられており、参加者で交流することができました。
名刺交換を皆さんよくされていましたが、私はニートだったのでもらうだけでした。
そんなんでも許されます。

定期的に開催されるのでモチベの維持になりますし、ホットな話題を掴むことができます。
個人的な話ですが、ニートゆえ社会から隔絶されていたので、単純に社会人の方たちと交流できるのが精神安定のためにとても良かったです。
また人によっては本当にどうでもいいことかもしれませんが、N省の職員さんや業界人の方々と話すことができるのはモチベ維持にすごく有効でした。
これを読んだ人は絶対に一度は参加しましょう。(興味のあるトピックの日だけでも)

※毎回定員が決まっている&人気イベントで締め切られるのが早いので、早めの予約をオススメします。

 

何が必要か考える

身も蓋もないことも言いますが、コレに尽きると思います。
何をしていいか分からないから皆んな悩むものですが、じゃあ考えようという話です。
自分もそのタイプに漏れず、不合格だった1年目は筆記試験対策のみ、2年目は加えて資料を漁るのみだったのですが、3年目になって足を動かすようになったことで合格を貰えたと思っています。
色々と書いてきましたが、あくまでこれは私にとって成功だったコトなので、結局は自分に何が必要なのか考えてそれを実行するのが一番効果的なはずです。

 

怖気づくな

主に、自分と同じ公務員浪人に告ぐ。
自分は既卒で大した職歴もないので、どうしても情けなさと恥ずかしさみたいなものがあり、キラキラの新卒やバリバリの社会人に混じることにビビってしまい、当初は説明会やイベントに参加するのが億劫だったのですが、不合格になったことで何かが吹っ切れて、そういった怖気づきを幸運にも克服しました。
それからあちこちに足を運ぶようになって気付いたのですが、世の中の人は誰も自分のことなど気にしていないものです。
当然といえば当然です。
隣に座っているコイツが無職のニートであることなどどうでもいいのです。
もしかしたらどうしようもないクズと心のなかでバカにされているかもしれませんが、別にバカにされたところで死ぬ訳でもないですし、あはは~~~と開き直っていればいいのです。
むしろそういう時は自分に対して本気になれているはずなので、惰性や人に流されて就活している受験者には負けないはずです。
不合格になっても、受験する中で学んだことを次に活かせばいいのです。

自分は不合格になった年に官庁訪問を一度こなしたことで、翌年合格した時にはかなり余裕を持って挑むことができました。
自分にできること、やってきたことで、他の受験者たちにマウントをとっていきましょう。
この数年の受験を通して学びましたが、最後は心に余裕がある人間が勝ちます。

 

SNSは断とう

他人のことを気にしている暇があったら自分のことをしましょう。
筆者はtwitter断ちをしたのですが、これも成功の要因だったと思っています。

厳密には断ったというより、使い方を変えました。
具体的には元々使っていた数百人フォロワーがいるアカウントを封印して新たにアカウントを作りました。
新アカでフォローした人数は必要だと思ったほんの数人で、原則としてタイムラインを見ない独り言ツールとして使うようになりました。
思考の言語化は生きていく上で重要なので、本当の意味での独り言ツールとして利用するには、twitterは良いものです。
ただ、惰性で使っていると情報の波に飲み込まれて頭が混乱するので、特に受験シーズンは使い方に工夫をすべきです。

apps.apple.com

iosの人にオススメのクライアント。
カスタマイズでホーム画面からタイムラインを消去できるので便利です。

他人のどうでもいい情報は遮断し、必要な情報を取捨選択して自分本位で生活しましょう。TL眺めてる暇があったらゲームでもしてる方がよっぽど生産的です。
情報の断捨離をすると頭が相当スッキリするのでオススメです。

 

 

まとめ

長くなりましたが具体的な要点を並べると

・志望官庁よりもレベルの高い試験の勉強&受験しろ

・白書を読め

・足を運べ(講演会などのイベントへ参加、志望自治体へ遊びに行くなど)

・予備校へ行くのはためらうな

・自分には何が必要なのか考えろ

SNS断ちしろ

です。


昨年以前の、部屋でもぞもぞしていた受験中の自分にも言って聞かせてやりたいのですが、

四の五の言わずにとりあえず手足を動かせ。

気分がノラなくて筆記の勉強ができない時、机にかじりついて筆記の点数を上げようとするよりもよっぽど良いと思います。(もちろん筆記はちゃんとやろうね)
時間のない時はネットで農業関係の記事を漁るとか、官庁のHPを見るとか、農業に関する本や漫画を読む、そんなんでよいです。
頑張って足は動かしましょう。環境や行動が人を変えます。
受験シーズンだけで良いので、興味のベクトルを農業に振り切りましょう。
農学の試験を受けようとしている人ならば、その内絶対に興味を持てる項目が見つかると思うので、そこを研磨していきましょう。

 

ちなみに私は、合格年次も相当息抜きしながら生活していました。
そんなんだから数年もかかるんだよという感じでしょうが結果オーライです。
その辺はまた気が向いたら書こうと思います。

 

昨年もそうでしたが、コロナ騒動で公務員試験にもその余波が押し寄せていると思います。
色々な事情で大変だと思いますが、私にできたのだから、あならにもできるはずです。
皆さんの健闘を祈ります。

 

 

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以上です。
質問があれば、メールやコメントなど下されば返信します。
今は暇こいてるので、そこそこ早めに返信できるかと思います。

514koro@gmail.com